Claudeのモデル使い分け|Opus固定と考える深さ5段階

Claudeのモデル使い分け|Opus固定と考える深さ5段階




Claudeのモデル使い分けで迷ったら、モデルはOpus 5.5に決めて、毎日触るのは「考える深さ」の設定にしてください。「また上限です」。

午後3時、企画書の途中でClaudeが止まります。安いモデルに替えると、今度は答えが浅い。結局どれを選べばいいのか分からないまま、月末に請求額だけが増えていきます。

Claudeのモデル使い分けでつまずくのは、たいてい次の3点です。

  • Opus・Sonnet・Haiku・Fableのどれを、どの仕事に当てればいいか分からない
  • 上限やAPIの請求が、思ったより早く膨らむ
  • 「エフォート」という設定の意味が分からず、初期値のまま使っている

この記事では、公式ページと自社の実測だけで整理し、次のことに答えます。

  • 現行4モデルの違いと、迷ったときの選び方
  • 考える深さ(エフォート)5段階の違いと、初期値の落とし穴
  • 記事1本・議事録・提案書など30業務の1件あたり料金(円)
  • 業務別のおすすめの組み合わせと、チャット版・Claude Codeでの設定手順

Saix自身、チャット版もClaude Codeも毎日Opusで動かし、同じ課題をモデル3種×段階4つの12通りで解かせる比較まで行いました。作り手であり毎月の利用料を払う側でもある立場から、机上論ではなく手を動かす前提で書きます。

ここがポイント

モデル選びは一度決めれば終わります。迷ったら公式もすすめるOpus 5.5。日々の差を生むのは、どれだけ考えて書くかを決める5段階の設定です。

Opus 5.5は何もしないと真ん中の「中」で動くので、普段は上から2番目の「超高」に上げ、要約や転記のような決まった作業だけ一番下に下げる。これで質を落とさずに上限と料金を抑えられます。

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杉田 海地 監修者

株式会社Saix 代表取締役

杉田 海地

東証プライム上場企業含む100社以上のAI導入支援|リクルート(Indeed Japan)でHR領域のデジタルマーケティングとAI活用を経て、Claude・Claude Codeを実務で使い倒すメディア「AIエージェント研究所」を運営|YouTubeメディア「かいちのAI大学」4.8万人。

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Claudeのモデル一覧と使い分けの前提|4モデルの役割・推奨モデルOpus 5.5

Claudeの4モデルは役割で選び、普段はOpus

2026年10月時点で、Claudeの現行モデルは4つです。公式のモデル一覧ページは「迷ったらまずOpus 5.5から」と書いています。最上位のFable 5.1は、Opusを深い段階で回しても足りない難問のためのモデルという位置づけです。

モデル 公式の説明(要約) 速さ 料金(入力/出力・100万トークンあたり) 初期の深さ(API) Saixでの出番
Fable 5.1 難しい推論と長時間の自動作業 遅め 約1,500円/約7,500円 高 Opusで足りない難問だけ
Opus 5.5 長時間のコーディングと知的作業 中くらい 約600円/約3,000円 中 ほぼすべての仕事
Sonnet 5.5 速さと賢さのバランス 速い 約300円/約1,500円 高 手順が決まった作業をAPIで大量に回すとき
Haiku 5.5 分類・抽出・振り分けなど大量処理 最速 約15円〜/約75円〜 中 単純な振り分けを費用最優先で回すとき

※本記事の料金はすべてAnthropic公式サイトの記載(2026年10月時点)にもとづき、1ドル=150円で換算しています。トークン(AIが文章を数える単位。日本語ではおおよそ1文字前後)あたりの単価は改定されることがあるため、検討時は必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。

Anthropic公式のモデル比較表の画面。4モデルの速さ・料金・初期の深さが並ぶ
公式のモデル一覧ページ。冒頭で「迷ったらOpus 5.5」と書かれている(2026年10月12日時点・Models overview)

チャット版(claude.ai)でも、入力欄の右下からこの4つを選べます。説明文もほぼ同じで、Opus 5.5は「複雑な作業から日常的なタスクまで」と書かれています。

claude.aiのモデル選択メニューの画面。Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5とエフォートの項目
チャット版のモデル選択メニュー。一番下に「エフォート」の項目がある(2026年10月12日撮影)

Opus以外の3モデル:出番は「難問」「大量処理」「費用削減」の3つだけ

Saixでは、チャット版もClaude CodeもOpusが基本で、SonnetとHaikuはほとんど使いません。例外はAPI課金で動かす自動処理です。毎日何十回も回す定型の処理は、費用を見てSonnetやHaikuに切り替えることがあります。

Sonnetに任せてよいのは、やることが決まっている作業です。たとえば「この議事録から決定事項と宿題を表に抜き出す」のように、入力の形も出力の形も決まっているもの。ただしその場合は、手順書や出力の型をこちらで用意しておく必要があります。Sonnetは型があれば十分に働き、型がないと迷います。

反対に、ゼロから企画を作る、戦略を壁打ちする、答えのない問いを考える。こうした上流の仕事はOpusの領分です。Fableは、Opusを深い段階で回しても答えが出ないときに初めて出番が来ます。料金はOpusの2.5倍なので、常用するモデルではありません。

旧モデルも「他のモデル」から選べますが、仕事で選ぶ理由はほぼありません。Opus 5.5の前の版とモデルの違いを詳しく知りたい方は、Opus 5の使い方と旧版からの変更点にまとめています。

claude.aiの「他のモデル」メニューの画面。Fable 5からHaiku 4.5までの旧モデルが並ぶ
「他のモデル」には旧版が並ぶ。仕事で選ぶ理由はほぼない(2026年10月12日撮影)

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Claudeのモデル使い分けと考える深さ|5段階・初期値「中」・推奨「超高」

考える深さは5段階、Opus 5.5の初期値は中

エフォートとは、Claudeが1回の返答で「どれだけ考えて、どれだけ書くか」を決める段階のことです。世間では「モデルを使い分けよう」と言われますが、仕事の質と料金に効くのはモデルよりこちらです。モデルは一度決めれば変えませんが、深さは仕事ごとに変えられます。

公式の説明では、エフォートは返答に含まれるすべてのトークンに効きます。考える量だけでなく、本文の長さやツール(Claudeが使う検索や編集などの機能)を呼ぶ回数も変わります。深くするほど丁寧になり、そのぶん時間と料金がかかります。

5段階の違い:一番下は最安・最速、最上段は難問専用

チャット版では「低・中・高・超高・最大」、Claude CodeやAPIでは「low・medium・high・xhigh・max」と表示されます。呼び方が違うだけで、中身は同じ5段階です。

チャット版 Claude Code・API 公式の想定用途(要約) Saixでの使いどころ
低 low 速さと安さが最優先の単純作業 要約・転記・分類・定型の変換
中 medium 速さ・費用・性能のバランス。Opus 5.5の初期値 使わない(下げるなら低まで下げる)
高 high 複雑な推論や難しい作業 記事・資料づくり
超高 xhigh 30分を超える長い作業 普段の既定値。企画・設計・壁打ち
最大 max 最も深い推論が要る難問 常用しない

表の「Saixでの使いどころ」は、筆者の運用と後述の実験から決めたものです。公式の想定用途はAnthropic公式のエフォートの説明を要約しました。

claude.aiのエフォート選択メニューの画面。低・中(おすすめ)・高・超高・最大が並ぶ
チャット版のエフォートの選択肢。「最大」には「5.5×以上の使用量」と表示される(2026年10月12日撮影)

チャット版のメニューには「より高い労力は、より徹底的な回答を意味しますが、時間がかかり、制限をより速く消費します」と書かれています。最大の横には「5.5×以上の使用量」と出ます。上限が早く来る人ほど、この表示を一度見てから段階を決めてください。

Anthropic公式ドキュメントの努力レベルの表の画面。max・xhigh・high・medium・lowの説明
公式ドキュメントの5段階の説明(ブラウザの翻訳表示・2026年10月12日時点)

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何も設定しないOpus 5.5:真ん中の段階で動いている

ここが一番見落とされている点です。Opus 5.5の初期値は「中」で、前の版のOpus 5の「高」より1段低くなりました。公式ドキュメントにも「effortを省いたリクエストは、Opus 5のときより1段低い段階で動く」と明記されています。

つまり、モデルを最新に替えただけで設定を触っていない人は、知らないうちに1段浅い返答を受け取っています。「新しいモデルにしたのに、前より答えが薄い気がする」という声を聞いたら、まず段階を見てください。

claude.aiの入力欄の画面。右下にOpus 5.5 中と表示されている
何も触らないと「Opus 5.5 中」で動く(2026年10月12日撮影)
見落としがちな視点

使い分けるべきなのはモデルではなく、考える深さです。モデルは一度Opusに決めれば足ります。毎日の仕事で質と料金を左右しているのは、ほとんどの人が初期値のまま触っていない5段階のほうです。

6段目に見える設定:考える深さではなく作業を分ける別の仕組み

Claude Codeの段階を選ぶ画面には、5段階の右に「Ultracode」という切り替えが並びます。

最大のさらに上の6段目に見えますが、公式は「段階ではなく、Claude Codeの設定」と書いています。大きな作業を計画して、複数のエージェント(作業を分担するClaudeの分身)に分けて進める機能です。

Claude Codeの/effort画面。Tabキーでultracodeをオンにした状態
Claude Codeの段階の画面。Tabキーでultracodeをオンにすると「dynamic workflows on every task」と出る(2026年10月12日に実際の画面の文字を取得して再現)

起動時に「–effort ultracode」と付けると、ultracodeがオンになり、段階も超高(xhigh)に上がります。別に、指示文の中に「ultrathink」と書くと、その1回だけ深く考えさせることもできます。こちらは段階の設定を変えません。

Claude Code公式ドキュメントの段階の表の画面。ultracodeは段階ではなく設定と書かれている
Claude Codeの公式ドキュメント。ultracodeの行に「A Claude Code setting rather than a level」とある(2026年10月12日時点・Model configuration)

OpenAIのCodex(ChatGPTのコーディング用エージェント)にも同じ形の設定があります。

段階はLight・Medium・High・Extra High・Max・Ultraの6つで、Ultraは「サブエージェントで作業を分けて並行して進める」段階です。Codexの公式も「ほとんどのタスクでは、MaxやUltraは必要ありません」と書いています。

OpenAI公式ドキュメントの推論の段階の説明の画面。MaxとUltraの使いどころ
Codexの公式ドキュメント(ブラウザの翻訳表示・2026年10月12日時点・Models)

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Claudeのモデル使い分けの料金比較|30業務で1件数十円〜数千円

人が考える仕事は数千円、決まった処理は数十円

料金の差は、モデル単価よりも仕事の種類で大きく開きます。Saixの実測では、人が考える仕事は1件で数千円、決まった処理は1回で数十円でした。差は100倍以上あります。

モデル別の料金:Opusは最上位モデルの5分の2

API料金で比べると、Opus 5.5の出力は100万トークンあたり約3,000円で、Fable 5.1の約7,500円の5分の2です。Sonnet 5.5はOpusの半分、Haiku 5.5はさらに20分の1以下になります。

ただし、単価の安いモデルが安く済むとは限りません。後で紹介する実験では、単価が半分のSonnetが、Opusの30倍の量を書いて料金を逆転させました。料金は単価×書いた量で決まり、書く量を決めているのが考える深さです。

チャット版の定額プランでも理屈は同じで、深い段階ほど上限に早く届きます。上限が早く来る原因をさらに掘り下げたClaudeの制限がきつい本当の原因もあわせて読むと、どこから手を付けるかが決まります。

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業務別の1件あたり料金:人が考える仕事は数千円、定型の自動処理は数十円(弊社の実測30業務)

Saixで直近60日に回したClaude Codeの作業記録1,003回分を、公式のAPI単価で円に換算しました。主にOpusで動かしたものです。1件とは、Claude Codeを開いてから閉じるまでの1回の作業を指します。

人が進めた業務 1件あたり(API換算) おすすめの深さ
SEO記事1本の執筆〜WordPress下書き 3,500〜16,000円(調査・画像づくりまで含む) 高〜超高
議事録の処理 1,800〜6,200円 低(要約部分)
YouTube・ウェビナーのスライド 700〜5,000円 高
Slack・Chatworkの文面と対応 500〜7,000円 低〜高
提案書・営業資料 1,100〜4,500円 超高
顧客メールへの返信 1,000〜5,600円 高
財務・税務・資金繰りの確認 800〜4,900円 超高
調べもの・ファイル確認 500〜8,200円 中〜高
社内アプリの開発・改修 600〜4,400円 超高
スプレッドシート・ドキュメント作業 1,200〜3,200円 低〜高
Webページの修正 900〜6,200円 高
アクセス分析・記事の運用表 700〜3,500円 高
請求書・見積書 900〜2,700円 低
商談の進行管理 900〜5,000円 高
採用・人事の文面 700〜4,400円 高
自動化の障害対応 300〜2,800円 超高
経営判断の壁打ち 100〜2,400円 超高
契約書・秘密保持契約 1,000〜2,900円 超高
展示会・名刺交換のフォロー 400〜8,800円 中〜高
毎朝のタスク整理 500〜1,500円 低
Claude Code自体のルール整備 300〜2,100円 超高
自動で回している処理 1回あたり(API換算) おすすめの深さ
SNS投稿の下書き 460〜750円 高
返信漏れの判定 370〜540円 低〜中
広報まわりの調査 150〜320円 中
税・健康などの定期確認 110〜180円 低
朝のブリーフィング 40〜140円 低
文字起こしの要約 40〜70円 低
議事録からの項目抜き出し 30〜50円 低
採用スカウト文面の下書き 20〜30円 低
コメント返信の下書き 10〜30円 低

※料金は、2026年8月〜10月のSaixのClaude Code作業記録を、Anthropic公式サイトのAPI単価(2026年10月時点)で円に換算したものです。

範囲は全体の真ん中半分(25〜75%)を示しています。実際の支払いは定額プランのため、この金額を払ったわけではありません。1回の作業で複数の仕事を進めることがあるため、1業務あたりはやや高めに出ています。

記事1本が高く見えるのは、1回の作業に競合記事の調査、画像20枚前後の作成、公開前の検査まで入っているからです。この記事自体は、同じ方法で数えて約4,100円でした。上位10記事の見出しを調べた分担作業15本ぶんを含んだ金額です。

しかも、これはAPIで払った場合の換算です。チャット版やClaude Codeを定額プランで使っている限り、1本ごとにこの金額が請求されるわけではありません。定額プランで効いてくるのは金額ではなく、上限に届くまでの速さのほうです。

数字を見ると傾向ははっきりしています。人が考える仕事は1件1,000〜5,000円が中心で、決まった処理は100円を切ります。自動処理は同じ手順を毎回なぞるので、ぶれも小さく収まっています。

表の「おすすめの深さ」は、この記録と筆者の運用から付けたものです。たとえば議事録の処理は、要約の部分を「低」にして、そこから宿題を割り振る判断だけを「超高」で行うと、質を保ったまま回数あたりの料金を下げられます。

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Claudeのモデル使い分けの比較実験|12通りで書く量に約30倍の差

同じ課題でもSonnetの高はOpusの低の約30倍書いた

同じ課題を、Opus・Sonnet・Haikuの3モデル×低・中・高・超高の4段階、合わせて12通りで解かせました。課題は、記事に載せる4択の覆面算(文字に数字を当てはめる足し算パズル)を2問作ることです。

採点は「式が成り立つか」「答えが1つに決まるか」「指示どおりの形か」「解き方の説明が正しいか」「そのまま公開できるか」の5項目、各20点の100点満点です。各条件1回ずつ、Claude Codeの上で実施しました。

モデル×深さ 精度 かかった時間 1回の料金 書いた量(出力トークン)
Haiku×低 40点台(誤答あり) 1〜2分 10〜20円 約1万
Haiku×中 80点台 約1分 10円前後 1万弱
Haiku×高 90点台 3〜4分 30〜40円 2〜3万
Haiku×超高 70点台(高より下がった) 1分強 10円前後 約1万
Sonnet×低 90点前後 15〜20分 150〜200円 6〜7万
Sonnet×中 90点台後半 20〜25分 200円前後 8万前後
Sonnet×高 採点不能(暴走) 40分超 350〜400円 15万超
Sonnet×超高 採点不能(暴走) 40分超 350〜400円 15万超
Opus×低 90点台後半 1〜2分 50〜100円 数千
Opus×中 90点台後半 3〜4分 100〜150円 1〜2万
Opus×高 90点台後半 5分前後 100〜150円 2万前後
Opus×超高 最高点 8〜9分 200〜300円 3〜4万

※各条件1回・課題1種類の結果です。料金はAPI単価での換算、時間はモデルの計算時間です。モデルは実験時点のバージョンで、現行版では数字が変わる可能性があります。

分かったことは3つです。1つ目は、地力はモデルで決まること。Sonnetの一番下の段階でさえ、Haikuの高より手の込んだ問題を作りました。だから、モデルは上位のOpusに固定してよいと考えています。

2つ目は、Opusは深さに素直に反応したこと。時間は1〜2分から8〜9分へ段階どおりに伸び、点数も最後まで上がり続けました。超高では、意味のある英単語で問題を作り、すべての数字の組み合わせを総当たりして答えが1つかを自分で確かめていました。暴走は一度もありません。

3つ目は、安いモデルは深くしても良くならないこと。Sonnetは高以上で40分を超えて書き続け、出力はOpusの低の約30倍、料金は約6倍になりました。Haikuは超高にすると高より点が下がりました。段階は上げれば上がるものではなく、モデルとの組み合わせで効き方が変わります。

Opusの低で90点台後半が出ている点も見逃せません。答えが1つに決まる課題なら、Opusの一番下の段階で十分ということです。この結果が、次の章の「決まった作業は一番下に下げる」という使い分けの根拠になっています。

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業務別のClaudeモデル使い分け|標準はOpus×超高、定型はOpus×低

手順が決まっていれば低、決まっていなければ超高

判断の軸は1つです。その作業の手順と答えの形が、先に決まっているかどうか。決まっていなければ超高、決まっていれば低。迷う作業は高に置きます。この3つで足ります。

戦略・企画・ゼロからの設計:Opusを上から2番目の超高にする

答えのない問いを考える仕事は、超高に置きます。新規事業の壁打ち、価格の決め方、採用の方針、業務の仕組みの設計などです。Saixでは、チャット版もClaude Codeも普段の既定値を超高にしています。

理由は、上流の仕事ほど1回外したときの損が大きいからです。価格の前提を1つ読み違えると、その後に作る提案書も試算表も全部やり直しになります。超高で1回に数分かかっても、聞き直しの往復が減れば、結果として使う量も時間も少なく済みます。

たとえば研修メニューの価格を決めるなら、超高にしたうえで次のように聞きます。案を並べさせるだけでなく、断られる理由や前提の抜けまで書かせるのがポイントです。深く考える段階ほど、こうした「答えの裏側」まで手が回ります。


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下の前提で、価格案を3つ出して。
それぞれ「どんな会社が選ぶか」「断られる理由」「こちらの粗利の考え方」まで書いて。
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ゴール:答えが1つに決まらない相談を、超高で始める癖がついていればOKです

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記事・資料づくり:Opusを上から3番目の高にする

構成や型が決まっている文章は、高で十分です。記事の本文、提案書のスライド、顧客へのメールなどです。型を先に渡せば、高で超高とほぼ同じ質が出ます。実験でも、Opusの高と超高の差は100点満点で1点でした。

理由は、型があると「何を書くか」を考える部分が要らなくなり、深さの差が出る場所が減るからです。一方で、型そのものを作る段階、つまり記事の構成や提案書の筋書きを考える段階は、答えが決まっていない仕事です。ここだけ超高に戻します。

たとえば記事なら、見出しの構成を考える回は超高、構成と書き方の決まりを渡して本文を書く回は高、と回を分けます。1本の仕事の中でも、決まっていない部分と決まっている部分を分けて段階を変えるのがコツです。

要約・転記・分類:Opusを一番下の低にする

入力と出力の形が決まっている作業は、低に下げます。議事録の要約、表への転記、問い合わせの分類、文字起こしの整形などです。実験ではOpusの低で90点台後半、時間は1〜2分でした。

理由は、正解が1つに決まる作業では、深く考えても答えが変わらないからです。変わるのは書く量と時間だけで、そのぶん上限が早く来ます。低に下げても質が落ちないのは、Opusの地力があるからです。安いモデルの低とは別物だと考えてください。

低で回すときは、出力の形を指示文に書いておきます。たとえば議事録なら、次のように型を固定します。


次の議事録から、下の3つだけを表で出して。前置きと感想は書かないで。
・決まったこと
・宿題(誰が・何を・いつまでに)
・次回までに確認すること

API課金で毎日大量に回す処理なら、ここでSonnetやHaikuに切り替える選択肢が出てきます。Saixでも、毎日何十回も回す自動処理の一部はSonnetで動かしています。

その場合は、出力の型と確認の手順をこちらで用意してください。Haikuの中は1回10円前後と安い一方で、低にすると誤答が出たので、検算の工程は必ず挟みます。

業務の例 モデル×深さ 理由
新規事業・価格・採用方針の壁打ち Opus×超高 答えがなく、外すとすべてやり直し
業務の仕組み・自動化の設計 Opus×超高 手順そのものを作る仕事
契約書・財務数字の確認 Opus×超高 見落としの損失が大きい
記事・提案書の本文 Opus×高 型を渡せば高で足りる
顧客メールの返信文 Opus×高 相手の意図を読む部分だけ深さが要る
議事録の要約 Opus×低 入力と出力の形が決まっている
表への転記・データ整形 Opus×低 正解が1つに決まる
問い合わせの分類 Opus×低(API課金ならHaiku) 選択肢が決まっている
毎日の定型レポート Opus×低(API課金ならSonnet) 同じ手順を毎回なぞる

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Claudeのモデル使い分けの設定方法|チャット版は画面3手、Claude Codeは1行

チャット版はモデル、エフォート、超高の3手

設定は、チャット版なら画面で3手、Claude Codeなら設定ファイルに1行です。一度既定値を超高にしておけば、あとは下げたい作業のときだけ触れば済みます。

チャット版:モデルと考える深さを画面で切り替える

手順1入力欄の右下にある「Opus 5.5 中」の表示を押します。モデルの一覧が開きます。

手順2Opus 5.5にチェックが付いていることを確かめ、一覧の下の「エフォート」にカーソルを合わせます。段階の選択肢が横に出ます。

手順3「超高」を選びます。入力欄の右下が「Opus 5.5 超高」に変われば完了です。

claude.aiの入力欄の画面。右下がOpus 5.5 超高に変わった状態
超高に切り替えた後の入力欄(2026年10月12日撮影)

ゴール:入力欄の右下に「Opus 5.5 超高」と表示されていればOKです

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Claude Code:初期値を決め、作業ごとに書き分ける

手順1Claude Codeを起動し、「/model」と打ちます。モデルの一覧と、いまの段階が表示されます。何も設定していなければ「Medium effort (default)」と出ます。

Claude Codeの/model画面。Opus 5.5が既定でMedium effortと表示
/modelの画面。初期状態では「Medium effort (default)」(2026年10月12日に実際の画面の文字を取得して再現)

手順2「/effort」と打ち、左右の矢印キーで段階を動かします。xhighに合わせてEnterを押すと、次回以降の既定値として保存されます。その場だけで使いたいときは「s」を押します。

Claude Codeの/effort画面。初期状態でmediumに印がある
/effortの初期状態。印はmediumの位置にある(2026年10月12日に実際の画面の文字を取得して再現)
Claude Codeの/effort画面。印をxhighへ動かした状態
右矢印キーを2回押してxhighへ動かした状態(2026年10月12日に実際の画面の文字を取得して再現)

手順3常に同じ設定で始めたい場合は、ユーザー設定ファイルに書きます。保存先はホームフォルダの「.claude」フォルダにある「settings.json」です。次の内容で、Opusの既定値を超高にできます。


{
  "modelSettings": {
    "opus": {
      "effortLevel": "xhigh"
    }
  }
}

手順4要約のような決まった作業を、スキル(よく使う手順を登録したもの)にしている場合は、そのスキルの設定ファイルの冒頭に段階を書けます。作業ごとに段階を固定しておけば、毎回切り替える手間がなくなります。


---
effort: low
---

ゴール:「/model」を開いたときに、Opus 5.5の横の段階がxhighと表示されていればOKです

Claude Codeの段階は、環境変数(パソコン側に登録しておく設定値)、起動時の指定、/effort、設定ファイルの順で優先されます。環境変数に段階を書いていると、/effortで変えても効きません。

切り替えが効かないときは、ここを確かめてください。Claude Code自体をこれから入れる方は、Claude Codeのできることと始め方から読むと迷いません。

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Claudeのモデル使い分けの失敗例|Sonnetの40分暴走と途中切り替えの割高

Sonnetの高は40分を超えて止まらなかった

Saixが実際に詰まったのは、モデル選びより先に、使った量の管理でした。定額プランもAPIも無限には使えません。モデルだけでなく段階でも使う量が大きく変わると分かるまで、上限と請求に振り回されました。

安いモデルを深くした:40分と数百円が消えた

実験で一番大きく外したのが、Sonnetを高と超高にした回です。1回目は途中でエラーが出て止まり、やり直しても40分以上書き続けました。出力は15万トークンを超え、1回の料金はOpusの低の約6倍です。それでいて、採点できる形の答えになりませんでした。

単価が安いモデルを深くすれば、安く高品質になるわけではありません。深くしたいなら、モデルはOpusに上げてから段階を上げる。この順番を逆にすると、時間と料金の両方を失います。

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会話の途中で段階を変えた:読み込み済み内容の使い回しが切れて割高に

API公式の説明では、会話の途中で段階を切り替えると、読み込み済みの内容を使い回す仕組み(プロンプトキャッシュ)が作り直しになります。使い回しの読み込みは通常の入力より大幅に安いので、切り替えるたびに割高な読み込みが発生します。

対応するモデルでは、会話を保ったまま段階だけを変える方法もベータ版(試験提供)で用意されています。とはいえ、まずは作業の最初に段階を決め、途中では変えないのが安全です。深さの違う作業は、会話自体を分けてください。

この記事の使い分けを自社の業務に当てはめるときは、まず業務を洗い出し、どれをAIに任せるかを決めるところから始まります。Saixが自社で使っている棚卸しの型を、そのまま資料にしました。

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自社の業務を30項目で洗い出し、AIに「任せる・半分任せる・任せない」へ仕分けるシートです。この記事の「超高・高・低」の割り当ても、この仕分けの上で決められます。オンラインで無料ダウンロードできます。

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Claudeのモデル使い分けのよくある質問|結論はOpus×超高

Q. 考える深さを上げると、入力した情報の扱いは変わりますか

変わりません。段階が変えるのは、1回の返答で考える量と書く量です。入力した情報を学習に使うかどうかは、段階とは別に、プランとアカウントの設定で決まります。

つまり、超高にしたから情報が多く送られる、低にしたから安全になる、ということはありません。会社で使う場合は、段階を決める前に入力した情報を学習させない設定を確かめてください。

Q. 1日に何回くらい使うと上限に当たりますか

回数では決まらず、1回あたりの重さで決まります。同じ1回でも、超高で長い資料を読ませた1回と、低で短い要約を頼んだ1回では、使う量が大きく違います。チャット版の画面でも、最大の横には「5.5×以上の使用量」と表示されます。

上限が早く来る方は、まず最大を使うのをやめ、要約や転記のような決まった作業を低に下げてください。上流の相談は超高のまま残しておけば、質を落とさずに上限までの距離を延ばせます。

Q. 社内で使い分けのルールを決めるなら、何から始めればいいですか

業務の洗い出しから始めます。社員がよくClaudeに頼んでいる作業を10個ほど書き出し、それぞれ「手順と答えの形が決まっているか」で仕分けます。

たとえば「議事録の要約」「見積書の転記」は決まっているので低、「新商品の企画」「採用方針の相談」は決まっていないので超高です。迷うものは高に置きます。Claude Codeならスキルごとに段階を書けるので、この仕分け表がそのまま設定になります。

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Claudeのモデル使い分けのまとめ|初手はOpus×超高の固定

Claudeのモデル使い分けは、モデルを迷うところから始めないでください。モデルは公式もすすめるOpus 5.5に決めて、FableやSonnet、Haikuは難問・大量処理・費用削減のときだけ使います。

毎日の質と料金を左右しているのは、考える深さの5段階です。Opus 5.5は何もしないと真ん中の「中」で動きます。実験ではOpusは深さに素直に反応し、安いモデルは深くすると暴走しました。料金は単価×書いた量で決まり、Saixの実測では人が考える仕事が1件数千円、決まった処理は数十円でした。

最初の1手は、チャット版の入力欄の右下を「Opus 5.5 超高」に変えることです。Claude Codeなら設定ファイルに1行足してください。

次に、よく使う業務を手順が決まっているかで仕分け、決まった作業だけを低に下げます。モデルごとの料金をさらに比べたい方は4モデルの料金比較と導入の手順を、自社の業務の洗い出しにはClaude業務棚卸しシート(PDF・無料)をお使いください。

この記事のまとめ

結論:モデルはOpus 5.5に固定し、毎日の使い分けは考える深さの5段階で行う。普段は超高、決まった作業だけ低に下げる。

  • モデル:迷ったらOpus 5.5。Fable・Sonnet・Haikuは難問・大量処理・費用削減のときだけ
  • 考える深さ:Opus 5.5の初期値は中。前の版より1段低いので、自分で上げる
  • 料金:単価×書いた量。人が考える仕事は1件数千円、決まった処理は数十円
  • 設定:チャット版は入力欄の右下から超高へ。Claude Codeは設定ファイルに1行、スキルごとに段階を書ける

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この記事を書いた人

株式会社Saix 代表取締役社長/AIエージェント研究所 監修者・編集責任者

前職リクルートで社内のAI推進と新卒向けマニュアル制作を担当し、「やり方が人に張り付いていて、その人が抜けると現場が止まる」構造を経験。いまはClaude・Claude Codeを自社の経営とコンサルティングの実務で毎日使い、詰まった箇所とその直し方をそのまま記事にしている。これが本メディア「AIエージェント研究所」の原点。

東証プライム上場企業を含む100社以上のAI導入を支援|延べ4,000名以上にAI研修を実施|YouTube「かいちのAI大学」登録者4.8万人・累計再生270万回超|北の達人コーポレーション、メディアハウスホールディングスなど、上場企業から中小企業まで、AI研修・AI経営顧問・AIマニュアル構築支援を提供|メディア掲載複数(TechTrends、アットリビングなど)

支援先には月1,000時間超の業務削減を実現した企業もある。記事はすべて、Saixの実支援の一次情報、または公開許諾を得た支援先の実例に基づいて制作している。

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